
投稿日 2018年06月07日

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2018年6月4日撮影 標高約700mの尾根上から
木の葉茂るこの時季、だいたい好んで登られる一般登山ルートでは2,3箇所の展望ポイントはあるものだが、一般ルートではない山では、よっぽど高い山は別として、よい展望を得ることは難しい。
道があるかないか分からないようなルートでは、記録が少なく、どこで展望が得られるかの情報がほとんど無い。黙々とただ登ることになるのか、それとも偶然展望のよい場所に遭遇するのか、登ってみないとわからない。
なぜ、わざわざ展望があるかどうかわからないような山に登るのか。それは、当然、展望があってもなくても構わないから登るのだ。尾根筋をのぼり、予定したルートを歩き通す。その満足感で十分だからだ。展望は特別なご褒美というくらいに考えているからだ。
今回登った高ワラビ尾根は標高差約700mをもくもくと登る尾根だ。目立ったピークを目ざすこともなく、下降点に到達したら降りてしまう。植林や自然林の下を、次々に出てくる小ピークを越えて行くだけ。しかし、偶然に展望に出くわすとうれしいことも確かだ。
今回の展望は単調な尾根筋の露岩がわずかに北にせり出した場所で、下の木がまだ視界をふさいでいなかった。
眺めは秩父の街並みだった。秩父が盆地であることをはっきり思い出させてくれる眺めだ。そこには荒川が流れている。秩父に雲海が発生すると頭だけ出すハープ橋も見えている。
すぐそこにはさっき越えてきた城山。遠くには両神山や赤久縄山、御荷鉾山などが見えている。
このあと再び黙々と樹林の下を歩き、これほどの遠望を得られる場所はもう無かった。ここ一か所だけだった。高ワラビ尾根からの、ちょっとしたご褒美である。
(熊五郎)
コメント(1)
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やっぱり山がそこにあるからなんですかねえ。 2018/6/7(木) 午後 11:14