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稜線に出て、右に進むとすぐに避難小屋が下に見える
近くで大きな沢音がしているので水は豊富なようだ
すぐに避難小屋(ドラム缶のような)が下に見え、沢音が聞こえます。この沢は、向こう側の尾根と、今居る尾根の間を山頂方面から流れてきた沢です。大きな音を立てているので水量はありそうです。

鎖場は4か所ある
最後の鎖場は「行者ころがし」というようだ
行者ころがしを登りきると、大展望が待っている
稜線の道を更に進むと鎖、梯子、ロープなどがかかる岩場に出る。計4か所ほどあるが、手がかり、足がかりは豊富で容易に登れる。
4つ目の岩場は「行者ころがし」と呼ばれているようで、少しチムニー状になった狭い岩場をよじ登ると、その上は見事な展望台だ。

鎖場を過ぎると這松、シャクナゲ、トドマツなどの低木帯となり
武尊山山頂が真近
展望台から更に進むと高山帯を思わせる、這松とトドマツ、シャクナゲの混在する低木帯に出、山頂がやっとお目見えする。
低木と言っても人間はすっぽり入ってしまい、トンネルをくぐるように進むと、ひょっこり山頂に出る。

武尊山山頂 標高2158m
一等三角点、方位盤、石祠などがある広い山頂
武尊山の山頂は広く、一等三角点のほかに石祠、方位盤などがある。数年前に武尊牧場から登った時の山頂看板はまだ健在だ。
山頂で昼食。天気は徐々に悪化の方向らしく、剣ヶ峰方面の稜線の南側にガスが沸いている。

山頂から見える川場村、剣ヶ峰への分岐
剣ヶ峰へは右下に下っていく
山頂直下の分岐を剣ヶ峰方面へ降りる。幸いガスは濃くならず、周りの山々を楽しみながら剣ヶ峰山への稜線とたどることができた。
剣ヶ峰山は三角錐の特徴あるピークだ。

奥の三角錐のピークは剣ヶ峰
少しアップダウンのあるが気持ちのよい稜線を行く
私がちょっと疲れぎみだったので、剣ヶ峰山頂はあきらめて、手前で下降開始。ドロドロの急斜面を200m以上何度も滑りながら下降する。逆ルートにするとここを登るわけだが、この泥道では悪戦苦闘に違いない。
この道は途中武尊沢と接するところで水場がある。この山全体が水っぽい山であるが、きれいな沢水を飲めるのはありがたい。
林道に出て武尊神社に戻ったころには雷が鳴り始めていた。
車で急ぎ谷川温泉に向かう。途中雷と豪雨。これ以上降ったら291号が通行止めになるかもと心配しながら谷川温泉に着いたころには小降りに。ラッキーなことにほとんど雨に合わずに入湯。さっぱりして急ぎ帰路へ。
帰宅してニュースを見ていると、さっきまで居た水上町の国道291号で土砂崩れ。車が巻き込まれたとのこと。291号はその後も通行止めが続いているようだから、1時間ほど通過が遅ければ我々も巻き込まれていたかもしれない。ぎりぎりセーフ。
武尊山はどっしりした形の完全に群馬県内に位置する山だ。
この山は形が捉えにくく、これで2つのルートで登ってみた私でも、まだイメージが判然としない。もっと登って知りたい山だ。
また、今回の武尊神社からの道は意外と信仰の形跡はほとんどなかった。しかし前回登った時は修験道姿の方がホラ貝を吹いて祈りをささげていたのを覚えている。
登れば登るほどに面白い山かもしれない。
(熊五郎)